酒飲みアラフォー乳がんライフ

音楽関係の仕事をしながら、毎晩の晩酌(量多め)、ノルマの月10本の映画鑑賞をこなしながら気ままに生きてきたアラフォーの突然暗転した人生備忘録。ステージ2B。ルミナールB。

MRI と針生検 ① (2017年10月3日)

結局のところ、それでも乳がんだと確定するためにはまず「針生検」なるものをして、胸にあるゴリゴリが本当に癌細胞なのか否かってのをやらなきゃならない。

本来、検診で怪しいと診断されたら→細胞診(もしくはそのグレードアップver.の針生検)をまず行って確定、それから諸々検査って流れらしいのに、私の場合、エコーとマンモ(しかも3Dマンモ!)で80%と言われたものの、主治医的には100%だったからか、細胞診(針生検)すっ飛ばしてたまたま空いてたCTが先に行われたため、私の脳が大混乱したというわけで、いよいよ針生検の日。

それでも!順番はMRIが先(笑)。検査着に着替えて仰々しいマシンへ向かう。

 

「上半身脱いでくださ〜い」と言われ、は〜いと返事してうつ伏せに。

お椀みたいなもの2つに両胸をイン。

ちょっとこれも屈辱的だったけどそんなことも言ってられない。この検査は乳房内の癌細胞の広がりを見るために行われるとか。

 

「はじめま〜す」の声とともに、検査中は轟音とのことでヘッドフォンを耳にあてられた。

 

ギュイーン

ギュイーン

ギュイーン

ウイーンウイーンウイーン

ゴンゴンゴンゴンゴンゴン

ゴンゴンゴンゴン

カッカッカッ

ギュイーンギュイーンギュイーン

 

ととてもスペイシーな音が鳴っている。

ヘッドフォンしてこの音なら実際はかなりとヴォリュームであろう、それにしてもなかなかインダストリアルでかっこいい!サントラぽくもあるな。

なんて思って聞いてたら、あっという間に終わった。時間40分くらい?

 

「すみません、相当うるさかったと思います、お疲れさまでした」

なんて検査技師に労われたけど

「いや、サントラみたいでかっこいいなと思って聴き入っちゃいました(満面の笑み)」

「えっ……………笑、あっそうですか」

 

ってまんまと引かれちゃいましたが、気をとり直して針生検に備える。

 

姉にカムアウト(2017年9月26日)

帰宅後、なんだかんだでほぼ乳がん確定と診断されたことにショックを受けて、ふて寝。横で猫がミャーミャーまとわりついて鳴いている。

さしずめ「どうしたのー、どうしたのー」みたいな感じだろうか。

 

姉が帰宅。

真っ暗な部屋で横たわる私を見てどうしたのーと言っている。

事の経緯話す。

相当ショックだったと思うのに、

「検診行かないから〜」

「なっちゃったもんは仕方ないよ〜」

「手術できるんでしょ?なら全然大丈夫だよー」

なんてサラリと言ってのける。

百戦錬磨、いろいろ人生経験積んでる人だけある。

私が逆の立場だったら狼狽したかもしれないのに。

 

小さい時から自慢の姉だった。

この人の妹で良かったとこの歳になって尚思わされるなんて。

 

 

検査の日② (2017年9月26日)

検査でほぼ乳がんとサラリと言われ、午後からCT予約が入ってしまった。
 
検査まで数時間ある。
午前中で当然終わる気だったし、午後2時の猫のオヤツのタイマーセットをしてこなかったので、どのみち家に帰らねばならなかったのだけど、この時の私の自転車速度は恐らく時速1kmくらいで、下手したら蛇行運転してたかもしれない。
乳がんと診断されることは覚悟していたものの、即日CTには心底打ちのめされた。
 
家に着くなり倒れこむようにして床に横たわり
「…全身に転移してるんだ絶対」と絶望の底に落ちた気持ちだった。
 
猫アレルギーなのに猫を保護し咳に苦しめられていたのも、アレルギーじゃなく肺転移に間違いない。
 
「一体どうしたらいいんだろう」
「私あとどのくらい生きられるんだろう…」
 
しかしこれも今になってみると、ただの無知からの不安でしかなかったわけですが(臓器や骨に転移していても治療法はあり、それこそ何年も元気にしている人も沢山いるのです)、慟哭というべき暗闇に放り込まれた感覚が確実にあり、そして苦しすぎると涙も出ないものだとこの時に知ったのでした。
 
そうこうしていたら、家を出る時間になりヨロヨロ病院に戻り、検査着に着替えあの仰々しい装置に横たわりました。
乳腺科の看護師さんもいたので、「今日の結果はこのあと何も話してもらえないのですか?」と聞いたら、先生に聞いて見ますとの返答をもらい、いざCT開始。
 
今回は造影CTなるものでの撮影だったので、途中から液体が身体に注入されたのですが、顔が熱くなりま〜すなんて声がかかった直後、ボワーーーっと何か熱いものが血管を通して体内に流れ出し、ブワーーーっと顔に熱いものが浸透していくのを感じ、大袈裟ではなく超恐怖で、ほんの一瞬ですが命の危険すら感じたほどでした。

そんなこんなで検査終了。
乳腺科の看護師さんに「Y先生がお話してくれるそうです」「診察室へ行ってください」と言われたので、乳腺科へ。

入室すると、 何やら先ほどのCT画像と思われるものが提示されている。
いよいよくるぞ!
と身構えたものの、「肺にも肝臓にも転移はないですね〜」と爽やかに言われる。
肩の荷が降りるなんて言葉じゃ表現できないほどホッとして、思わず「良かったぁ」と声に出る。涙目になってたかもしれない。

「だけども…」とY先生。
「えっ」
「これは子宮筋腫だね。ケッコー大きい。トイレ近くなったりとかない?」
「…いや、全然」

つい少し前上映時間4時間の映画観たばかりだし。

「お腹張ったりとかは?」
「張ったりはありますけど、太りましたから、それかなって」
「あ、そう。これもおいおい診ましょうね。急ぐものでもないんだけれど」

ふぅ…
子宮筋腫て良性の腫瘍だったっけ?
畳み掛けるように婦人科系の疾患。
 とはいえ、臓器転移は無し。

この時点で80%乳がんってことには変わらないのだけれど。
 

検査の日(2017年9月26日)

いよいよ検査の日が近づいてきた。

数日前に病院から電話をもらい自覚症状の有無を聞かれた際、しこりがあると伝えると「ならば(ならば?!)保険適用されますね」と言われ、ただの検診と、自覚ありきの検診では料金が異なると初めて知る。
ちなみに提示されていた検診料金は9000円くらいだったのが5000円くらいで済むらしい。ラッキー(笑)!ってこんな時にまでお金のケチろうなんてとお思いでしょうが、こんな苦しいことにかかる費用なんて少しでも少ない方がいいに決まってる!笑

さて、そうこうしていたらいよいよ当日。
意を決して病院へ。
検査内容はエコー(超音波)、マンモグラフィー、触診。

検査着に着替えて診察室へ。上半身脱いで寝てくださーいと言われる。
検査技師の他に謎に壁際に看護師が数人立っててめっちゃ恥ずかしい。
しかし言われるままに寝転がる。

まずは右胸から。

「肝臓系大腸系の数値は気にしてたんですけど、婦人科系はスルーしてきちゃって。で、しこりに気づいて驚いて予約したんです」なんて軽口を叩くと、
「みなさんそんなもんですよー」なんてライトな返事をされ気持ちが和らぎその後も談笑。
続いて左胸へ。

「………………………………」

(やだ。さっきまで笑って会話してたのにめっちゃ黙っちゃった…)

不安がよぎる。
直感で乳がんと思った割にはビビりである笑。

続いてマンモグラフィー
これがまた屈辱とでもいうべき経験で、一体何が楽しくて挟まれなきゃならないの、おまけにめっちゃ痛くて涙がでそうになる。

ようやく終え、名前を呼ばれ診察室へ。

触診。
モミモミ後、エコーとマンモの画像を見ながら女医さん(Y先生/主治医)が
「これはねぇ、乳がんの可能性が高いですねえ」

「………」
「可能性というと、そうじゃないってこともありえるんですか?」

「80%くらいの可能性で乳がんでしょうねえ」
「ところで、明日は空いてますか?」

「えっ」

MRI撮りたいので」

「いや、明日は仕事で休みは翌週火曜になっちゃいます。」

「わかりました、ならば来週火曜にMRIと針生検予約入れますね」
「今日午後、CTはあいてるのでやっちゃいましょう」


「わ、わかりました………」


(続く…)

検診までの日々

検診予約を入れたのが9月20日。

検診日は翌週の26日。それまでザワザワしていなきゃならなかった。

 

とりあえず職場にはしこりがあるとひと騒ぎしたものの、お酒は3日くらい飲む気にもなれず、身内には不安を吐露できなかった。

 

映画に行ってもなぜだろう、鑑賞中に左胸がチクチクする。こんなことは今までなかったのに。

乳がん自体の進行の遅さを考えると、全て精神的なものだったのだと今だからこそわかるけれど、本当に不気味だった。恐ろしかった。

病院探し(2017年9月20日)

長らくスルーしていた婦人科系検診。

重病になるなら肝臓系疾患と決めつけていたし、故に気を使って血液検査(=献血)にはやたら出向いていた。γ-gtpの値がわかるし、コレステロールも。

しかしこれらは平均値より低いくらいで、私の血最高と毎度誇らしかった。

 

だからこの度のことはまるでノーマーク、迂闊だったというのおこがましいほど検診自体スルーしてる状況だった。というより病院自体に縁がなく生きてきたので、大病院なんて恐怖でしかなかったし、だいたい乳がん検診なんて何科に行けばいいのだろう。そんな程度の知識、というより関心がなかったのでしょうね。ほんと情けない話ですが、調べてみると、どうやら乳腺科というところに行くらしい。

早速地元地名+乳腺科で検索してみると、数件出てきた。我が家は比較的駅から近いため、数軒候補が該当、うち1軒は何やら中くらい規模っぽく良さそうだ。ここに決めた(あっさり)。

 

webから予約を入れようとしたそのとき、ふと病院概要をクリックしてみた。

すると看護師の集合写真(全員女性)がズラーっと出てきて、思わず目を疑った。

「何これ皆めっちゃ意地悪そう…」

 

職探しなんかで、社長や社員の満面の笑顔と充実を謳うペイジを見ても、人相で却下ということが大半(笑)な程人相に敏感なところがあるからかもだけど、とてもとてもこんな怖い表情の看護師がいるところには行けないと、却下。

探し直すことにした。

 

すると、総合病院規模だけれど2年前に乳腺科を新設、何やらスーパードクターの称号(医師が選ぶスーパードクターで選出)がある医師とその直属の部下2名が引き抜かれて配属、まだ多く普及していない3Dマンモグラフィーが配備され、そして何よりそのドクターたちの写真!

人相がとてもいい!!(笑)

ここにしよう!!と即予約をしたのでした。

 

都内の癌研や大学病院なんぞに行く時間なんて無い。だいたい行くまでに疲労してどうすんだ。しかし地元でも同程度の医療が受けられるというコンセプトにも共感。

最初に決めた病院の看護師の人相が悪かったおかげで、凄い良いチョイスができた。

 

早速、胸騒ぎしつつ検診の日を待ったのでした。

 

 

 

もがき

左胸の固いものに気づいたからといって、いくら目の前が真っ暗になったからといって、仕事を休むわけにはいかないので、いつものように準備して出勤。
しかしPCを使う作業が大半なため気づくと検索をかけてしまっていた。

キーワードは勿論「しこり」。
悪足掻きで加えるキーワードは「良性」が主。
直感で乳がんと悟った割には気弱である(笑)。

かつ、以前大腸がん検査キットをネットで取り寄せたことを思い出した。これなら手軽に検査できる!
検索してみると癌リスクチェッカー

http://amzn.asia/iRb8JXB

というものが引っかかってきた。
(本製品についての精度は主治医に聞いてみたので後述します)

 

とはいえ、最初に直感したわけなので陽性(即ち癌)と判断される可能性が高いではないの。そうなると二度手間になる。

観念して病院へ行ってスッキリさせてこようと、今度は病院検索。

大きな病院は何だか怖い。中くらいでどこかないかなと探していたら自宅から程よく距離にクリニック発見。

ここで検査をしてもらおうかな。