酒飲みアラフォー乳がんライフ

音楽関係の仕事をしながら、毎晩の晩酌(量多め)、ノルマの月10本の映画鑑賞をこなしながら気ままに生きてきたアラフォーの突然暗転した人生備忘録。ステージ2B。ルミナールB。

検査の日② (2017年9月26日)

検査でほぼ乳がんとサラリと言われ、午後からCT予約が入ってしまった。
 
検査まで数時間ある。
午前中で当然終わる気だったし、午後2時の猫のオヤツのタイマーセットをしてこなかったので、どのみち家に帰らねばならなかったのだけど、この時の私の自転車速度は恐らく時速1kmくらいで、下手したら蛇行運転してたかもしれない。
乳がんと診断されることは覚悟していたものの、即日CTには心底打ちのめされた。
 
家に着くなり倒れこむようにして床に横たわり
「…全身に転移してるんだ絶対」と絶望の底に落ちた気持ちだった。
 
猫アレルギーなのに猫を保護し咳に苦しめられていたのも、アレルギーじゃなく肺転移に間違いない。
 
「一体どうしたらいいんだろう」
「私あとどのくらい生きられるんだろう…」
 
しかしこれも今になってみると、ただの無知からの不安でしかなかったわけですが(臓器や骨に転移していても治療法はあり、それこそ何年も元気にしている人も沢山いるのです)、慟哭というべき暗闇に放り込まれた感覚が確実にあり、そして苦しすぎると涙も出ないものだとこの時に知ったのでした。
 
そうこうしていたら、家を出る時間になりヨロヨロ病院に戻り、検査着に着替えあの仰々しい装置に横たわりました。
乳腺科の看護師さんもいたので、「今日の結果はこのあと何も話してもらえないのですか?」と聞いたら、先生に聞いて見ますとの返答をもらい、いざCT開始。
 
今回は造影CTなるものでの撮影だったので、途中から液体が身体に注入されたのですが、顔が熱くなりま〜すなんて声がかかった直後、ボワーーーっと何か熱いものが血管を通して体内に流れ出し、ブワーーーっと顔に熱いものが浸透していくのを感じ、大袈裟ではなく超恐怖で、ほんの一瞬ですが命の危険すら感じたほどでした。

そんなこんなで検査終了。
乳腺科の看護師さんに「Y先生がお話してくれるそうです」「診察室へ行ってください」と言われたので、乳腺科へ。

入室すると、 何やら先ほどのCT画像と思われるものが提示されている。
いよいよくるぞ!
と身構えたものの、「肺にも肝臓にも転移はないですね〜」と爽やかに言われる。
肩の荷が降りるなんて言葉じゃ表現できないほどホッとして、思わず「良かったぁ」と声に出る。涙目になってたかもしれない。

「だけども…」とY先生。
「えっ」
「これは子宮筋腫だね。ケッコー大きい。トイレ近くなったりとかない?」
「…いや、全然」

つい少し前上映時間4時間の映画観たばかりだし。

「お腹張ったりとかは?」
「張ったりはありますけど、太りましたから、それかなって」
「あ、そう。これもおいおい診ましょうね。急ぐものでもないんだけれど」

ふぅ…
子宮筋腫て良性の腫瘍だったっけ?
畳み掛けるように婦人科系の疾患。
 とはいえ、臓器転移は無し。

この時点で80%乳がんってことには変わらないのだけれど。